まねもち

お金について考える上で最も基本的で大事なもの... それは金利!

貯金や投資、ローンを考える上で必ず登場するのが金利です。本記事では金利について噛み砕いて説明します。

目次

  • 金利とは?
  • 預けた場合は追加で貰えるお金の割合
  • 銀行の貯金 (安全資産)
  • 株式や投資信託への投資 (リスク資産)
  • 借りた場合は追加で取られるお金の割合
  • 消費者金融
  • クレジットカード
  • ディーラーローン
  • 住宅ローン
  • 奨学金
  • 最後に

更新日: 2024年2月24日
公開日: 2024年2月19日

金利とは?

お金と金利は切ってもきれない関係です。金利を理解しておくことで、人生に必ず関わってくる貯蓄や借金、投資の際により的確に判断できるようになります。金利とはざっくり言って、

  • 預けた場合は追加で貰える
  • 借りた場合は追加で取られる

お金の割合のことです。


預けた場合は追加で貰えるお金の割合

銀行の貯金 (安全資産)

まず前者の「預けた場合は追加で貰えるお金の割合」の例について説明します。例えばゆうちょ銀行であれば現在の通常貯金の金利は0.001%です。0が多くて怖いですね。

参考: ゆうちょ銀行 金利一覧


100万円をゆうちょ銀行に貯金した場合「100万円 x 0.001% = 10円」となり、一年間で10円の利息が発生します。(金利は基本的には年利(1年あたりの利率)で考えます)

ただし、これは皆さん普段全く意識されない点かと思いますが、預金による利息にも20.315%の税金がかかります。少数は切り捨てなので2円が徴税され、最終的には8円が利益となります。5円チョコは買えるけどコーラガムは買えない金額ですね。

参考: 国税庁 利息を受けとったとき(利子所得)


計算結果の通り、銀行に預けていてもほとんど利益が出ていないことが分かります。しかしながら、100万円よりも減ってしまう(元本割れ)リスクもありません。こういった資産のことを「安全資産」と言います。リスクを取らない分、利益も小さくなります。


ただし、貯金のような安全資産にもリスクがないわけではありません。今後インフレが進んで物価が上がると、相対的に貯金の価値が下がるリスクがあります。最近は物価上昇が著しく、ちょっと前まで200円で買えた卵が300円になったりしています。これは、同じ200円でも価値が下がったことになるわけです。

株式や投資信託への投資 (リスク資産)

預けた場合は貰える金利について、100万円を最近話題の新NISAで投資信託に投資した場合を考えます。

投資信託はもちろんリスクがありますし利回りは商品によりますが、金融庁のつみたてNISA早わかりガイドブックのデータでは、長期・分散・積立という条件で保有期間20年での投資を行った場合、平均利回りが2~8%の範囲に収まるという結果が出ています。2024年から始まった新NISAでも基本的な考え方は同じで、同じ商品に投資することも可能です。

参考: 金融庁 つみたてNISA早わかりガイドブック


2023年時点での代表的なつみたてNISA商品の平均利回りは10%を超える銘柄も出てきています。

参考: つみたてNISAの平均利回りは? 20年後の資産シミュレーションも紹介


仮に先ほどと同様に100万円を投資していた場合、2%なら2万円8%なら8万円の利益が発生します。コーラガムだって2000~8000個買えちゃいます。100万円が105万円になったままほったらかしていたとしたら、今度は105万円の5%である7万円が増えて112万円になります。これが複利です。

更に通常、投資の利益にも同様に20.315%の税金が課されますが、NISAの場合はこれが免除されます。新NISAの長期投資の場合、上限額が1800万円で無期限となるので、数百万〜数千万円の課税が免除されることにもなり得ます。貯蓄と比較してリスクを取る分、利益も大きくなります。だから投資を上手に活用していくことが重要なのです。

株式はインフレに強い資産と言われており、投資に回していた場合、基本的には物価の上昇に合わせて株価も上がることが多いので、この点に関しては貯金よりもリスクが低いと考えることもできます。実際2022年~2024年は物価の上昇に伴って株価もどんどん上がっていたので、投資していた方は身をもって体感されたのではないかと思います。


借りた場合は追加で取られるお金の割合

消費者金融

よくテレビやYouTubeでCMをやっているアコムやレイク等の事業者のことを消費者金融といいます。サラ金ともいいますね。消費者金融で借りると利息が高くつくんだろうな〜というのはなんとなく想像がつくと思います。

消費者金融の上限金利は、利息制限法という法律によって借入金額に応じて年15.0%~20.0%と定められています。借入金額ごとの上限金利は以下の通りです。

借入金額

上限金利

10万円未満

年20.0%

10万円以上100万円未満

年18.0%

100万円以上

年15.0%

参考: アコム 消費者金融の金利の相場はいくら?仕組みや計算方法、抑えるコツなどを徹底解説!

はじめての利用の場合は年利18.0%程度になることがほとんどとのことなので、ほぼ上限金利ですね。もちろん返済回数にもよりますが、もし100万円を金利15%で借りて(絶対にダメですが)1年間放置した場合、15万円の損失になります。頑張って投資しても消費者金融で借金なんてしたら台無しになるのが分かると思います。

HPでここまで丁寧に説明されている点は好感が持てますが、私は子供の頃に親が苦しんでいたのを見ていたので、どうしても抵抗が強いです。千鳥とか大好きなのにマジでやめてほしい。

「はじめての〜アコム♪」なんて陽気なCMをやってますが、絶対に気軽にはじめちゃダメです。


クレジットカード

消費者金融まで手を出す人は中々いないと思いますが、もっと身近にも同じくらい金利が高い借金があります。クレジットカードのリボ払いです。リボ払いの金利も大体15%程度に設定されています。

クレジットカードはとても便利で私自身多用しています。ポイントが付くカードがほとんどですし、一括払いの場合は利息なしの場合がほとんどなので、上手に使えばむしろお得です。

一方で、ちょっと使い方を間違えると大変な利息を支払うことになりかねません。「今月のお支払額を減らす」とか、「支払い金額を調整する」とか、「毎月一定額でお支払い」とか、とにかくなんとなくポップで気軽い感じでボタン一つですぐリボ払いを設定できる仕様になっているのは、端的に言ってカード会社の方が儲かるからです。QR決済アプリの「あと払い」なんかも同じです。今現金で支払えないのにツケ感覚で買うのはやめておきましょう。


ディーラーローン

消費者金融やリボ払いと比較すると少し下がりますが、車のディーラーローンも金利が4〜8%となり高めです。100万円借りたら4~8万円は利息で取られる計算ですね。銀行等で借りれば1〜2%が相場なので、借りられるならそちらで借りる方が懸命です。

以前某「枯らした街路樹の本数日本一」の中古車販売・買取会社で中古車を購入しようとしたところ、やたらとディーラーローンを勧められたことがありました。これは恐らく、購入者がディーラーローンを選ぶと、信販会社からディーラーにキックバックが入る仕組みのためです。ディーラーは車体本体価格に加えた儲けを得ることになります。また、ディーラーローンは審査が即日で完了する場合もあるのと比較して、銀行だと数週間に及ぶ場合もあるという違いもあります。売る側はちゃっちゃと売っちゃって次の接客をしたいわけですね。

こちらは焦って買う必要は全くないので、ゆっくり落ち着いて判断しましょう。

参考: ネクステージ 「車はローンで買うな」って本当?現金・ローンのメリット・デメリットを解説


住宅ローン

低い金利で借りられる借金の代表が住宅ローンです。2024年2月時点だと、低いもので変動金利で0.3%を切るものもあるようです。
参考: モゲチェック 住宅ローンランキング 2024年2月

ただし、住宅ローンの場合は元金が数千万円〜数億のように巨額なので、金利が低くても利息の金額は大きくなります。1億円なら金利が0.3%でも30万円です。利息として激安ですが、洗濯機と冷蔵庫が買えるくらいの金額なので、冷静に考えればめちゃめちゃ高いです。液晶で妥協したテレビだって有機ELが買えるわけです。だから、元金が減っていない当初の金利がより重要になってきます。



変動金利と固定金利の違いについて簡単にまとめると以下のようになります。固定金利と変動金利の金利差で生じる支払額の差は、金利上昇リスクに対処する保険と考えると良いと思います。

メリット

デメリット

固定金利

今後金利が高くなっても低いまま維持できる

今後金利が低くなっても支払額が変わらない

変動金利

金利が低いまま推移すれば支払額を抑えられる

金利が高くなると支払額が増える

※さすがに変動金利がこれ以上下がることはないはず


日本はここ30年は特に低金利の状態が続いていますが、固定金利に関しては2022年頃からやや上昇傾向にあります。2024年に日銀がマイナス金利政策を解除するという話もあり、今後の動向が注目されています。

参考: 野村アセットマネジメント 金利の推移


ちなみに日本では9割の人が変動金利を選ぶと言われていますが、アメリカでは逆に9割の人が固定金利を選ぶとのことです。アメリカでもリーマン・ショック前は変動金利の利用率が3割程度に達した時期もあったそうですが、変動金利のリスクを十分に説明せずに金利上昇のリスクが顕在化して返済困難となる人が続出したそうです。

参考: 住宅ローンの固定金利利用率、アメリカが9割超に対して日本は1割未満にとどまる-日本では低金利が続いていたからなのか


いざ住宅を買うとなると、どうしても周りに変動金利を勧める人が多くなります。自分は単純に目の前の支払い額が減って嬉しいし、不動産屋やハウスメーカーも使える金額が増えて嬉しいからです。でも彼等は私達がこれから背負うリスクのことまでは考えていません。

先ほど固定金利は金利上昇リスクに対処する保険と書きましたが、つまり変動金利を選ぶ場合は、金利上昇に備えて貯蓄や投資等の何か別の手段で保険を用意(元本を繰り上げて返済できるように準備)しておく必要があります。


奨学金

最後に奨学金について。日本学生支援機構の第二種奨学金の最近の金利は、固定で0.7~1.1、変動で0.05~0.3となっているようです。

参考: 日本学生支援機構 平成19年4月以降に奨学生に採用された方の利率

住宅ローンや奨学金くらいの低金利だと投資信託に投資した場合の利回りよりも低いので、単純に考えれば、借金したお金を投資に回しておく方が得だということになります。(低金利で借りられるものは借りて手元のキャッシュを残して投資に使いましょうという意味です。ローンをその用途外に使うことは絶対にダメです。)


最後に

確かに貯金は元本割れの心配はありませんが、多少のリスクは取らないとインフレの恩恵を受けられないし、貯金だけだと資産を増やす難易度が高くなってしまいます。世の資産家は不動産や株式に適切に投資して、お金に働かせてお金を稼いでいるわけです。ある程度の金額を超えてくると、労働するよりもお金に働かせた方が圧倒的に稼げるようになります。100万円の5%は5万円ですが、1億円の5%は500万円です。




できる限り安全に、しかし多少のリスクは取って高い金利で預けましょう。リボ払いや消費者金融、ディーラーローンなど、目安としては金利3%を超えるような悪い借金は避けて、金利の低い借金は上手く利用しましょう。



私も資産形成はまだまだこれからです。一緒に賢くお金を管理して、堅実に着実に無理なく損しないように資産を増やしていきましょう!



最後に。Netflixの「"お金"をダイジェスト (洋題: Money, Explained)」というドキュメンタリーが面白いので、良かったら見てみてください。

くぎもと としみつ

釘本 寿光

ソフトウェアエンジニア / FP見習い

千葉大学大学院・情報科学専攻を修了後、大手IT企業にて決済、金融、行政、公共情報に関わる様々なソフトウェア開発に従事。 仕事やプライベートでのお金にまつわる様々な経験を通して得た知識を元にお金に苦労しない生活の手助けをしたいと思い立ち、 本メディアを含め様々なアプリを開発中。現在FP技能検定に向けて勉強中。二児の父。